今回は新築注文住宅を建てる際、賢くすすめるためのコツを大公開します。
特に一番気になる建築費用や、住宅会社の選び方について、知っておくと良いポイントをお伝えしていきます。
建築費用を安く抑えるために、削っていい項目とそうでない項目などを解説していきます。
さらに、賢い住宅会社の選び方についても触れていきますので、どこで建てようか迷っている方におすすめの内容です。
それでは、まず今回の記事の要点から見ていきましょう。
・建築費用を賢く下げるには、間取りの工夫を伴った適切な床面積のコンパクト化がベストな方法
・家族の命を守る部分は、建築費用を下げる目的で削ることはおすすめできず、特に耐震性と断熱性は北陸の状況にあった性能値へ
・同じ坪数でも間取りの取り方で費用が大きく変わってくるが、規格住宅・セミオーダー住宅は割安になる間取りが設定されていることが多く、試行錯誤せずとも割安なプランで設計できる
・将来的な修繕費用が掛かりやすい仕様に変更することはおすすめできず、特に外まわり(外壁・屋根)は耐久性の高いものを選びましょう
・全国規模の住宅会社か、構造躯体の製材や住宅資材の卸業として、住宅資材を大量に取り扱う事業をグループで営んでいる会社は根本的に仕入れを抑えやすく、会社としてのバックグラウンドを確認するとよい
<1>賢く家を建てるポイント
それでは、まず皆さんが気になる建築費用を抑えるポイント、および本当に賢く家を建てるポイントを解説していきます。
<1-1>建築費用を抑えるための基本的なコト
まず新築住宅の費用は、一般的に「積み上げ方式」になっており、使う材料(木材や設備機器)の費用とそれを工事するため人件費の合計額になります。
ここで大工さん・各職人さんの人件費である工事費用を削っている会社は、職人さんの定着率などが安定していない傾向にあります。
そのため、昨今は多くの住宅会社で、適正な費用を払うようになっており、人件費である工事費は各社ほとんど差がないといってもよいでしょう。
一方、建築費用の総額を抑えていこうと思うと、使う材料を安いものにしていくしか方法はありません。
もしくは使う材料を減らす=建築面積を少なくすること、になります。
ただ昨今は、安い仕様のモノに変えると言っても限界があり、建築面積を減らす方向で建築費用を抑えている方が増えています。
出典:国土交通省データ・エツサス作成
地域差はあるものの、北陸を含む全国的には新築の延べ床面積は減少傾向が続いている状況です。
昔に比べてコンパクトな家が好まれている側面もありますが、昨今はむしろ費用面でコンパクトな家を検討される方が増えています。
ただ、この建築面積をコンパクトにすることは悪いことではなく、賢く安くする方法の1つです。
家には必要な性能があり、そういった性能面を削っていくのではなく、床面積をコンパクトにしていくことは健全なコストカットになります。
そして同時に、コンパクトながらも空間が広く見える設計上の工夫を施してくれる住宅会社を選ぶことが重要でしょう。
<1-2>耐震・断熱はコストカットしてはいけない
建築費用を抑えることを目的に、家族の命を守る部分である耐震性・断熱性はカットすることはおすすめできません。
北陸は、先日も大きな地震があったように耐震性は最高ランクである耐震等級3が最低ラインになります。
さらに令和6年能登半島地震では、たまたま積雪が少ない時期に地震がありましたが、積雪が例年のように多い時であれば、被害がもっと多かったとも言われています。
そのことからも、北陸での家づくりは積雪荷重まで考えた耐震等級3でないと、本当に安心の住宅とは言えません。
当然、詳しい耐震計算には費用が掛かりますが、この費用を削ることは賢いとは言えません。
また断熱性能も同様、コストカットとして等級4程度でも大丈夫と思ってしまうと、結局高い買い物になってしまいます。
断熱性能は光熱費や快適性に影響するだけでなく、ヒートショックに繋がりやすくなるため自身の寿命さえも左右してしまう部分です。
このような家の重要な性能は、北陸の気候状況などを考慮した適切な設計値にしておくことが、家を建てるときの本当に賢いポイントといえるでしょう。
<1-3>規格住宅・セミオーダー住宅は賢いポイントが凝縮されている
3つ目のポイントは規格住宅※、もしくはセミオーダー住宅※を購入することです。
・セミオーダー住宅 = 一定の設計ルールに基づいて建てる
規格住宅、セミオーダーと聞くと間取りが決まっていて、自由に選べないという印象があるかも知れません。
しかし見方を変えてみると、住宅会社側が試行錯誤を重ねて、使い勝手・価格・設計のバランスなどがよいプランを選んでいるわけです。
当然、わざわざ割高で使いにくいプランを選定すれば、お客様から選ばれる確率を落とすだけなので、規格住宅のプランはベストプランの集約と言ってもよいでしょう。
土地に当てはまるかどうか?は状況によって様々ですが、土地とのマッチングさえクリアすれば、プロが考えたベストプランがそのまま使えるという見方もできます。
また、規格住宅やセミオーダー住宅が比較的割安な理由は、耐震等級などの性能を確保した上で、構造躯体がバランスよく設計されているため、まさにコスパもいい家になります。
なお、エツサスでは規格住宅からセミオーダーに変更する場合、設計変更料をいただいています。
それでも注文住宅より十分割安になることから、過半数の方がセミオーダーを選ばれています。
<1-4>外まわりは高耐久な素材を使うこと
外壁や屋根などの素材は、賢く家づくりをするなら高耐久なタイプを選びましょう。
外まわりは雨漏りのリスクから、どんな外壁や屋根材でも定期的に修繕が必要になってきます。
しかし、この修繕の間隔が短いか長いか?で将来的な修繕費用を大きく左右してきます。
比較的高額な素材は耐久性が高いのですが、この修繕に掛かる間隔が長くなります。
100万円初期費用が安い外壁材・屋根だったとしても、10年ごとに100~200万円をかけて修繕していると、いつの間にか掛かったコストが逆転してきます。
また、耐久性が低いタイプの外壁材などは10年で塗り替えなどが必要になりますが、多くの新築検討層の世帯では10年後にお子さんが大学などで教育費が一番多く掛かる時期と重なってきます。
まさに、賢く家を建てるためには、このような将来的な修繕費にも目を向けて家づくりをすすめることが大事です。
<2> 賢く建てるポイント-住宅会社の選び方
つづいて、2つ目の大きなポイントは1の章でお伝えした4つの内容を実施できている住宅会社を選ぶことが重要です。
住宅は安い素材を使えば、単純に初期費用は安くなります。
しかし、それが本当に安い買い物だったのか?は、その家に長く住んでから時間をかけてわかるものです。
家は買って終わりではなく、買って住んでから差が出てくるものです。
このような観点で、家づくりの設計を考えている住宅会社を選ぶことが大事になってきます。
<2-1>さらにコストを抑えやすい会社かどうか?も見極めよう
さらに踏み込んでお伝えすると、その住宅会社自体が仕入れを安くできる会社かどうか?も重要なポイントです。
たくさん資材を購入している会社ほど、原材料を安く仕入れることができることは経済の原理です。
住宅業界に置き換えてみると、大手ハウスメーカーや全国規模の会社はこの中にあてはまります。
しかし、多大な広告宣伝費をかけていることもあり、安く仕入れをしながらも高額になっている理由の1つにもなっています。
一方、同様に多くの資材を扱う建築資材の卸問屋は、各メーカーから資材を仕入れて住宅会社に販売をしています。
このため、地域の住宅会社を束ねたような資材の取扱量があり、自然と仕入れを抑えることができます。
エツサスも実はこの構図にあてはまっているのですが、北陸では建築資材の卸問屋が住宅会社を展開していることがあります。
このような会社は比較的コスパのいい住宅を提供しやすいと思ってよいでしょう。
まとめ
このように家を賢く建てるためには、削ってはいけない部分や、具体的に見るべき箇所があります。
特に家族を守る耐震性や断熱性は、北陸の状況にあった性能値にしておくべきで、ここは安易に妥協しない方がよいでしょう。
また、建築費用も上がってきている中、同じ坪数でも間取りの取り方を効率よくしたり、もしくは仕組上割安になる規格住宅を選ぶなど、賢く建てられる住宅会社を選びましょう。
エツサスでは、北陸の気候風土に合った高性能住宅でありながら、コスパとデザイン性の両立を目指した住宅になっています。
気になった方は、お近くのエツサスのモデルハウスで、賢く家を建てられる仕組みをご覧になってください。