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自然素材はメンテナンスが大変?選び方と“温かみ”の真実

「自然素材の家」と聞くと、デザイン性は高いけれどメンテナンスが大変そう、というイメージをお持ちではないでしょうか。

しかし、実はその性質を正しく理解すればそこまで難しくなく、何より樹種によっては冬の寒さを軽減する機能性を持っていることはあまり知られていません。

今回は、北陸の冬にも適したサスティナブルな自然素材の選び方と、気になるメンテナンス性について解説します。

それでは、まず要点から見ていきましょう。

・自然素材は「手入れが大変」は誤解?実は自分たちで補修できるため、メンテナンスコストを抑えやすい

・無垢材は多くの空気を含んでいるため、冬場でもヒヤッとしにくく、素足でも過ごせる「ぬくもり」がある(特に針葉樹の樹種)

・北陸特有の湿気が多い気候において、無垢材や漆喰が持つ「調湿効果」は家の寿命と快適性を守る

・ビニールクロスは張り替えが必要だが、漆喰は汚れや傷を部分的に補修できるため、長期的に見ると経済的

・「経年劣化」ではなく「経年美化」を楽しめるのが自然素材の魅力であり、サスティナブルな暮らしにつながる

 <1>なぜ自然素材が選ばれるのか

近年、SDGsやサスティナブルといった言葉が定着し、住宅業界でも「長く住み続けられる家」への関心が高まっています。

その中で、無垢材や漆喰といった自然素材が再評価されていますが、単に「雰囲気が良いから」という理由だけで選ぶのは少し早計かもしれません。

特に私たちが住む北陸エリアにおいて、自然素材を選ぶことは、デザイン面だけでなく「温熱環境」や「調湿」といった機能面でのメリットが大きいです。

 

<1-1>北陸の気候と調湿性能の重要性

北陸エリアの気候の特徴は、年間を通じて湿度が高いことです。

特に冬場は日照時間が短く、結露やカビの発生リスクが高い地域でもあります。

そこで、無垢材や漆喰には、湿気が多い時は吸湿し、乾燥している時は放湿する「調湿機能」が備わっています。

まるで家全体が呼吸するかのように湿度をコントロールしてくれるため、ジメジメした北陸の夏や、結露しやすい冬でも、室内環境を快適に保つ手助けをしてくれます。

これは、機械設備に頼りすぎない「省エネ」でサスティナブルな暮らしにも直結します。

 

<1-2>化学物質を含まない安全性

新築特有のニオイ、実は接着剤や建材に含まれる化学物質が原因であることも少なくありません。

昨今は法規制からシックハウス症候群のリスクはかなり減っていますが、それでもアレルギー等への懸念から、できるだけ自然素材を選びたいというご家族が増えています。

自然素材は、その名の通り自然界にあるものから作られているため、化学物質の揮発がほとんどないことが特徴です。

特に小さなお子様やペットがいるご家庭にとって、床や壁は直接肌に触れる場所ですから、安心できる素材を選ぶことは、家族の健康を守るための「合理的な投資」と言えるでしょう。

 

<2>無垢材(フローリング)の選び方とぬくもりの秘密

「無垢材の床は傷つきやすそう」という心配の声と同じくらい、「冷たくないの?」という疑問をいただくことがあります。

結論から言うと、無垢材は一般的なフローリング(複合フローリング)に比べて、「ぬくもりを感じやすい素材」です。

ここでは、その理由と選び方のポイントをお伝えします。

 

<2-1>なぜ無垢材は冬でも冷やっとしにくいのか?

一般的な複合フローリングは、合板を接着剤で固めたものに薄いシートを貼って、コーティングをしているため、触れた瞬間に体温を奪われやすく「ヒヤッ」とします。

一方、無垢材は切り出した天然木そのものです。

木の内部には、ミクロ単位の無数の「空気層(気泡)」が含まれており、この空気が断熱材のような役割を果たします

そのため冬場であっても体温が奪われにくく、素足で歩いてもほんのりとぬくもりを感じることができます

特に北陸の冬において、足元の冷えは不快感の大きな原因ですが、無垢材を選ぶことでスリッパなしでも快適に過ごせるレベルにまで居住性能を引き上げることが可能です。

 

<2-2>「硬さ」と「ぬくもり」で樹種を選ぶ

無垢材と一口に言っても、選ぶ樹種によって「ぬくもり」と「硬さ」のバランスが異なります。

基本的に、空気を多く含む柔らかい木の方がぬくもりを感じやすいです

一方で、身が詰まった硬い木ほど傷には強いですが、ぬくもりは控えめになります

例えば、スリッパを履かずに素足で過ごしたい寝室や、床に座って遊ぶ子供部屋には、空気をたっぷり含んで、ぬくもりを感じやすいスギやパイン材がおすすめです。

一方で、椅子の出し入れが多いダイニングには、傷に強いオーク材を選ぶなど、ライフスタイルに合わせて「適材適所」で選ぶことが、後悔しない無垢材選びのコツです。

 

<2-3>真冬の体感温度と樹種による「ぬくもり」の違い

ここで、よくある誤解についてもしっかりと解説しておきます。

無垢材にすれば床暖房のように暖かいのでは?と思われている方もいるかもしれません。

しかし、無垢材自体が発熱するわけではないため、これは正確ではなく、あくまで「熱を奪われにくい」という特性に留まります

外気温が10℃程度であれば、無垢材特有のほんのりとした温かさを感じられますが、外気温が0℃を下回るような極寒時に暖房温度が低いと、さすがに冷たく感じることもあります。

また、先ほど紹介した樹種による違いも、正直なところ広葉樹については、複合フローリングと大差がない体感温度に対し、針葉樹はあたたかさを感じやすいです。

外気温や暖房の設定温度によって感じ方が変わることは事実ですが、冬の冷たさを少しでも和らげたいのであれば、針葉樹の無垢床材がおすすめです。

ただ、あたたかいと言うことは、空気の層が多く素材そのものが柔らかい証拠でもあり、日常生活においてキズがつきやすい素材、という側面もあることを理解して採用するとよいでしょう。

 

<2-4>メンテナンスも手軽に

一方、「無垢材はワックスがけが大変」と思っていませんか?

実は、浸透性の自然塗料(オイル仕上げ)を選べば、メンテナンスはシンプルです。

表面に膜を作るウレタン塗装とは異なり、もし傷がついたりシミができたりしても、その部分だけサンドペーパーで削り、オイルを塗り直すだけで元通りになります。

複合フローリングの場合、傷がつくとプロの補修業者に頼むか張り替えが必要になりますが、無垢材なら家族みんなでメンテナンスができ、その手間さえも愛着に変わっていきます

 

<3>漆喰(塗り壁)の耐久性とコストバランス

壁材として人気の漆喰(しっくい)も、メンテナンス性を懸念されることが多い素材です。

しかし、長いスパンで見た時のコストパフォーマンスは、実はビニールクロスよりも優れている場合があります。

 

<3-1>静電気を寄せ付けず、汚れにくい

ビニールクロスは静電気を帯びやすいため、空気中のホコリや油汚れを吸着してしまい、年月と共に薄汚れていく傾向があります。

一方、漆喰などの自然素材は、主成分が石灰であるため静電気が発生しにくく、ホコリを寄せ付けにくいです。

そのため、テレビ裏の黒ずみなども起こりにくく、白さを長く保つことができます。

 

<3-2>部分補修が可能で張り替え不要

一般的なクロスの寿命は10年〜15年と言われており、接着剤の劣化や汚れによって、いずれは全面張り替えが必要になります。

その点、漆喰は「硬化した石灰岩」に戻っていく性質があるため、耐久性が高く、適切な施工があれば数十年もつと言われています

もし画鋲の穴を開けてしまったり、子供がおもちゃをぶつけて欠けてしまったりしても、ホームセンターで売っている補修用の漆喰を詰めるだけで、簡単に直すことができます。

初期費用(イニシャルコスト)はクロスに比べて高くなりますが、将来的な張り替え費用(ランニングコスト)を考えると、長く住む家においては経済的でサスティナブルな選択肢です。

 

<4>サスティナブルな家づくりの本質

ここまで、無垢材と漆喰を中心に自然素材の機能性とメンテナンス性について解説してきました。

サスティナブルな家づくりとは、単に環境に優しい素材を使うことだけではありません

建てた後のメンテナンスにかかる手間やコストを最小限に抑え、愛着を持って長く住み継いでいける家を建てることこそが、本質的なサスティナブルであると私たちは考えています。

工業製品である新建材は、完成した瞬間が最も美しく、その後は汚れたり傷ついたりして「劣化」していきます。

一方で自然素材は、時が経つにつれて木の色が深まったり、家族の歴史が刻まれたりして、味わいが増していきます

アンティーク家具が価値を持つのと同じように、家も年月を経て価値を高めていく。

そんな家づくりを目指すのであれば、自然素材は決して贅沢品ではなく、理にかなった選択となるはずでしょう。

 

まとめ

自然素材の採用にあたっては、メリットだけでなく、初期コストや素材ごとの特性を正しく理解することが大切です。

しかし、メンテナンスへの過度な不安を持つ必要はありません。

むしろ「冬の温かさ」という機能的な恩恵を受けながら、自分たちで手を入れられるという安心感こそが、自然素材の大きな魅力です。

エツサスでは、北陸の気候風土を熟知した上で、デザイン性だけでなく、コストバランスや将来のメンテナンスまで考慮したご提案を行っています。

「自然素材を使いたいけれど、予算内で収まるか心配」「実際にどれくらい温かいのか体感してみたい」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。

エツサスのモデルハウスでは、冬の時期こそ無垢材の「足元の温かさ」を一番体感していただけます

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