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【家づくりの基礎知識】断熱性能等級6の家は“夏も”本当に快適なのか?ETUSUS展示場で徹底検証!

こんにちは。ETUSUSの多賀です。
ETUSUSは北陸の気候風土に合った快適で永く住み続けられる家づくりを目指しています。
永く住み続けるためには、耐久性はもちろん、耐震性や断熱性も高性能であることが求められます。
耐久性や耐震性についは普段の生活の中で実感することは難しいです。地震が起こったとき、永い年月が経ったときにはじめて高性能を選んでよかったと思えるかもしれません。
でも断熱性能は普段の生活の中で実感することができます。実感できるからこそ、後悔を感じやすいポイントかもしれませんね。
「ETUSUSで建てたことを後悔していただきたくない。」「本当に快適なのかを確認しなければ!」
ということで始まったETUSUSの実測企画。冬に引き続き今回は、真夏のETUSUSで“快適さ”を測定してきました。是非最後までご覧ください。(冬の実測結果はこちら)

 

今回測定を行なったのは、竣工して約1年をむかえたETUSUS富山展示場です。
断熱性能はこのようになっています。

・省エネ基準地域区分      :5地域
・外皮平均熱貫流率(UA値)     :0.44 W/㎡K
・断熱等性能等級                :等級6

測定は2022年8月2日~8月5日の期間に行ないました。北陸の夏は気温・湿度ともに高くなります。測定期間中は、猛暑日こそありませんでしたが最高気温30℃以上の真夏日のデータが取れました。

ETUSUSでは、基本的に夏も冬もメインエアコン1台で家全体を暖冷房し、足りない部分をもう1台のサブエアコンで補うという方法を推奨しています。そのため各部屋のドアは開けた状態としています。
市販のエアコンを設置するだけのこの方法は、コスパが非常に良いです。またこの方法は、断熱性能が高いからこそ実現できる方法でもあります。
「暖かい空気は上昇し、冷えた空気は下降する」という原理を利用するため、暖房は1階、冷房は2階で運転するのがセオリーです。
今回は夏なので2階寝室のエアコンをメインエアコンとし、設定温度「25℃冷房」で「24時間つけっぱなし」運転しました。
1階のサブエアコンはこの測定期間中には稼働していません。

ではどんな家が快適と言えるでしょうか。夏の快適チェックポイントは4つです。

1.家全体に冷房が届いていること
冷房している寝室が涼しいのは当たり前ですが、他の部屋や1階まで涼しくなるのか。
各部屋と寝室との温度差や、各室の室温が28℃を超えないかチェックします。

 

2.足元と頭付近の温度差が小さいこと
昔から「頭寒足熱」が良いとされていますが、その反対「足元が寒く、頭付近が暑い」状態は大変不快です。
またエアコンを使うと特にこの温度差が顕著になると言われています。ETUSUSではどうか、上下温度差をチェックします。

 

3.窓の近くで暑いと感じないこと
「窓の近くは暑い」は当たり前だと思っていませんか?
断熱性能の低い窓は表面温度が高く、また日射の遮蔽がちゃんと行われていないと、モアっと感じる不快ゾーンをつくってしまいます。
ETUSUSの高性能窓+日射遮蔽対策ではどうか、窓と周囲の表面温度差をチェックします。

 

4.熱中症の危険性がないこと
最近は家の中でも熱中症の危険性があることが知られてきています。
熱中症は直接命にかかわるもので、健康に暮らす上で絶対に防がなければなりません。
各部屋の室温と湿度から、ETUSUSでは熱中症の危険性があるのかチェックします。

では実際はどうだったか、順番に結果を見ていきましょう。

<1>各部屋の温度ムラをチェック

各部屋の温度差や、1日の室温の変動は小さい方が快適とされます。また室温28℃が冷房をつける室温の目安とされ、28℃を超えると暑いと感じる人が多くなります。
結果は、冷房していない1階各室で寝室との温度差2.0℃以内。またこの日は最高外気温が34.2℃を超える日でしたが、28℃を超えることもありませんでした。
2階の冷房の効果が、1階全体に届いていることが分かりました。これなら家事で汗だくになることもなく、お風呂上りも暑くありません。

2階は、冷房している寝室との温度差が最大で2.4℃となりました。寝室がほぼ設定温度どおりの低めの室温となっていたこともありますが、南面に窓のある洋室の室温が高くなっていました。南側の部屋は暑くなりやすいことが分かります。
また28℃を超えるのは、洋室とドアを閉めているトイレでそれぞれ1日のうち4時間程度でした。洋室の窓には内付けのロールスクリーンが設置してありますが、これを外付けのブラインドやアウターシェードとすることで、今より室温上昇を抑えることができます。
また2階ホールは寝室から冷気が流れだすため、低めの室温となっています。ホールにサーキュレーターを設置して洋室方向に冷気を送ることで、2階の室温ムラを減らすことができるでしょう。

<2>上下温度差をチェック

2階から降りてきた冷気で足元だけが冷えて不快になっていないか、リビングの上下温度差を測定しました。上下温度差は一般的に3℃以内が良いとされています。
結果は図の通りで、上下温度差は0.7℃と快適範囲内となりました。床付近が冷えすぎないので、小さい赤ちゃんが過ごしても安心です。

<3>窓と周囲の表面温度差をチェック

今回はリビングの南面大開口をサーモグラフィーカメラで撮影し、表面温度を測定しました。表面温度は、人間の肌が感じる温度の間隔「体感温度」に大きく関わっています。
体感温度は「室温+表面温度÷2」で決まるため、室温が同じでも、窓など表面温度が高い箇所があると、体感温度が上がってしまいます。夏に窓際でジリジリ暑いのはこのためです。
また夏場は約7割の熱が窓から入ってくると言われています。窓の断熱性能も大事ですが、日射の遮蔽ができていない窓の近くは暑くてくつろげない空間になってしまいます。
測定結果では、ロールスクリーンの室内側で27.2℃と、周囲の壁や室温と比べても暑くなりすぎていませんでした。窓上部が部分的に赤くなっており温度が高くなっていますが、これはロールスクリーンの窓側で暖められた空気が上昇して溜まっているためです。
ETUSUS標準仕様のトリプルガラス樹脂サッシは高い断熱性能を誇るため、外気の熱を遮ります。また南面に設けたテラスが日差しを遮ぎってくれており、パッシブ設計の効果も表れた結果となっています。これなら窓の前のソファーでも十分くつろげそうです。

<4>暑さ指数(WBGT値)をチェック

最後に熱中症の危険性がないか各部屋の暑さ指数(WBGT値)を検証しました。暑さ指数とは、熱中症の原因となる暑さの要素「気温、湿度、放射熱、気流」を総合的に考慮した指数です。今回は、測定を行なった気温と湿度から簡易的にWBGT値を推定できる図を用いて求めました。
結果は図の通りで、室内の暑さ指数は各部屋で25℃、玄関ホールで27℃となりました。熱中症のリスクは、注意から警戒の範囲で納まっていることが分かります。
この範囲であれば家の中での熱中症の危険性は低いと言えます。

さて、全てのチェックが終わりました。結果は全てクリアしており、快適な室内環境となっていることが分かりました。

また今回の測定では、1階のサブエアコンは全くつけていません。
普段はつけなくても充分過ごすことができますが、1階はキッチンで料理をしたり入浴したりと、熱と湿気の発生源が多いこともあります。料理中や人が多いときなどはためらわず1階のエアコンをつけましょう。電気代も大した額にはなりませんので、ご安心ください。

他にも夏を快適に過ごすための工夫を2つご紹介します。
1つは空気を循環させることです。
冷房で冷やされた空気は下にいき、横には広がりにくい性質があるため、寝室で冷房したとき、子供部屋には効果が届きにくいことがあります。そんな時はすぐにエアコンの設定温度を下げるのではなく、サーキュレーターで子供部屋の方向へ空気を流してあげると効果があります。

もう1つはエアコンの除湿機能を上手に活用することです。
湿度が10%高くなると、体感温度が1℃高くなると言われています。外が雨で湿度が高い日にはエアコンを除湿モードに切り替え、室内の湿度を下げることで、快適に過ごすことができます。

<おさらい>

今回は、UA値0.44の断熱性能であるETUSUSの夏場の快適さを確認するため、富山の展示場で実測を行なった結果を紹介しました。2階のエアコンのみ25℃設定で冷房運転したときの快適さを、部屋間の温度ムラ、上下温度差、窓と周囲の表面温度差、熱中症の危険性がないかの4項目で判定。結果はすべての項目で概ね快適判定となりました。暑さを感じないストレスのない家は、住んだ人を後悔させません。
ETUSUSの断熱性能が気になった方は、ぜひ最寄りのETUSUS展示場で実際に体感してみてください。これからの時期は冬の体感となりますが、きっとご満足いただけると思います。併せて冬の実測結果もご覧ください!

 

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