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【家づくりの基礎知識】家を長持ちさせる方法とは?知られざる耐久性に影響する注意ポイント

せっかく新築するのであれば、長く住み続けることができる家であってほしい、と誰もが思いますよね。

しかし、日本の木造住宅の平均寿命は約30年以下と言われています。

その理由から紐解く、木造住宅を長持ちさせるための方法をお伝えします。

それでは、まず今回の記事の要点から見ていきましょう。

・家を劣化させる大きな要因は「水分」と「シロアリ」ですが、特に水分については住宅性能で大きく差が出る

・水分とは雨漏り防止は当然で、特に昨今の住宅では「気密性能」が耐久性を左右する

・壁内結露を防止することで、家の内部が腐りにくくなり、結果的に長持ちする家となる

・最近は鉄骨住宅でもシロアリ被害に遭うケースもあり注意が必要なものの、薬剤散布だと健康影響や持続性に限りがあり、ホウ酸処理という選択肢がある

・家を長持ちさせるために、住宅会社を選ぶときに気を付けるべきポイントは、「施工精度がいい会社を選ぶ」ことで、単純に保証期間の長さだけに惑わされないこと

<1>家を劣化させる原因は「水分」と「シロアリ」

家を劣化させる大きな要因は「水分」と「シロアリ」ですが、特に水分については住宅性能で大きく差が出る点です。

みなさんが “ 水分 ” と聞くと、多くの方は雨漏りを想像するでしょう。

雨漏りに対する対策も当然必要ですが、ここは当たり前のレベルの話です。

屋根の内部に取り付ける防水シートなどの技術は進化しており、比較的新しい住宅での雨漏り件数は減ってきてはいるものの、住宅でのトラブルとして雨漏りは未だに存在します。

しかし、この雨漏りよりもむしろ被害が大きく、新築後数年で発生する水分のリスクがあります。

それが「壁内結露」です。

<1-1>壁内結露とは

出典:チカラボ

壁内結露とは、その名のとおり壁の内部に結露が生じる現象のことです。

普通に生活しているだけにも関わらず、壁の内側に結露が生じて、びちゃびちゃになる現象であり、結露で濡れたことを原因に、断熱材や構造体が腐ってしまいます。

また躯体が腐ってくると、シロアリ・カビを呼び込んだり、躯体そのものを弱体化させて地震などの弱点になりやすいです。

それでは、どういったメカニズムで壁の内側に結露が発生するのか、わかりやすく解説していきます。

<1-2>冬と夏に生じやすい

出典:旭ファイバーグラス

結露と聞くと、窓の内側に水滴がつくことをイメージされる方が多いのではないでしょうか。

冬だけに起こるもの?と想像しがちですが、実は壁内結露は「夏型」と「冬型」の両方があります

冬型の場合は上図のように、加湿された室内の空気が壁の中に入り込み、壁の中で温度が下がると空気中の水蒸気が液体化して結露になるパターンです。

夏型の場合、室内の冷やされた空気が同じく壁の中に入り込むと、元々壁の中にあった” モワっと” した空気が冷やされ、元々水蒸気として含んでいた水分が液体化して、壁の中で結露を起こすメカニズムです。

いずれも、壁の中に室内の空気が入り込むことが、大きな要因とされています。

この壁内結露の「発生のしにくさ」は「気密性能」が左右してきます

<2>気密性能を良くする理由は、家と人の健康を考えて

家を選ぶときの大事な性能の1つに、気密性能というものがあります。

気密性能とは、家の隙間を表すものとされていますが、そもそも隙間が少ないと何が良いのでしょうか?

答えは、換気の有効性を上げること、そして先ほど解説した壁内結露のリスクを減らすことにつながります。

<2-1>家を長持ちさせるなら気密性能が高い家が有利

気密性能を上げるコト=壁内結露を防止することに繋がり、結果的に家の内部が腐りにくく長持ちする家となります

断熱性能は、ZEHや長期優良住宅という部分でも基準化されていますが、気密性能については基準がない点は「盲点」と言ってよいでしょう。

ZEHや長期優良住宅であれば、必ずしも気密性能が高いわけではありませんので、気密性能との併用がしっかり考えられているのか?は確認しておきましょう。

気密性能は机上の計算ではなく、現場で1邸1邸測定するため現場の施工精度が数字で表れるため、住宅会社側としても施工に自信のない会社は積極的に行わないでしょう。

このように気密性能は基準化もされていなく、法律的に守らないといけない基準でもないため、取り組んでいない会社が多いのが現状です。

<2-2>目安となる気密性能はC値0.5以下

出典:中京テレビハウジング

そこで壁内結露のリスクを低減するためにも、気密性を上げる1つの目安としては「C値:0.5cm²/m²以下」というのを覚えておいてください。

C値0.5以下とは、1平米あたりの隙間面積を表しており、約35坪の家であればハガキ半分ぐらいの隙間しかないことを表しています。

この気密性能(=C値)には公の基準はありませんが、住宅業界全体の施工レベルからの推測、換気計算の有効性から考えるに0.5を切るかどうか?は1つの目安としてもよいでしょう。

<3>シロアリ対策はまめに点検することが大事

一方、家を長持ちさせるために大事な、もう1つのポイントであるシロアリ対策

シロアリ対策は薬剤散布を行うか、ホウ酸処理という対策のいずれかが主流ですが、薬剤散布は5年もしくは10年の効果となっています。

薬剤散布方式の場合、定期的に点検や薬剤散布などを行うことが必須になってくることと、揮発性の薬剤が室内に入り込んで健康被害に繋がる可能性も否定できません。

まずできる対策としては、家の周囲にゴミを放置していたり木材を置いてしていると、シロアリが寄って来やすいため、家の周囲はキレイに整理しておくことが重要です。

その上で、シロアリ対策の方法に応じた適正なメンテナンスや点検を定期的に実施することで家を長持ちさせます。

<3-1>エツサスでは持続性と健康を考えてホウ酸処理

出典:日本ボレイト株式会社

エツサスでは自然素材「ホウ酸」によるシロアリ対策を行っています。

ホウ酸は団子状になった物質を置く形と、水溶液を塗布する形の対策方法がありますが、エツサスでは後者を採用しています。

薬剤散布は揮発性の薬剤でシロアリを積極的に殺す作用をするのに対し、ホウ酸は揮発・蒸発しない特性があるため、効果が長期間にわたって継続します。

また昨今の高断熱住宅の場合、床下に暖房空気を循環させる方式もあり、そのような方式の場合はホウ酸でないと健康的にも影響が出る可能性が高くなります

ホウ酸は自然分解されないので効果が減衰されにくく、健康および持続性を考えてホウ酸をおすすめしています。

<4>家を長持ちさせる方法は施工精度が高い家を選ぶこと

このように家を長持ちさせるためには、防水処理にこだわっていることはもちろん、気密性能にもこだわっている会社であることが大事と言えます。

一般的には「家の長持ち」=「保証年数が長いこと」と想像しがちですが、実は保証年数に表れない点に注意しましょう。

また保証年数に関しても知っておくべきポイントとして、10年の構造・防水に関する保証については法定基準となっており全ての工務店で義務とされています。

しかし10年以上の保証を謳っている会社で多いケースは「適正な有料メンテナンスをしてもらうことを条件に保証期間を延長する」ケースです。

言い換えれば、業界的には10年に1度程度の点検やメンテナンスをしていただくことが重要とされており、保証期間の長さはイコール、家の耐久性と繋がるわけではありません

住宅会社を選ぶときに気を付けるべきポイントは、「施工精度がいい会社を選ぶ」ことで、保証期間の長さに惑わされないことが大事です。

まとめ

家を長持ちさせる方法は、水分対策とシロアリ対策に集約されます。

エツサスでは、コスパのいい高性能住宅をご提供していますが、長持ちという観点からも考えた設計仕様になっていますので、ぜひご安心ください。

気になった方は、ぜひお近くのエツサスまでモデルハウス見学と共に、高性能なポイントなどを見に来てください。

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