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【家づくりの基礎知識】見えない敵!「壁体内結露」

こんにちは!ETUSUSの松永です。

今回は、家づくりで気を付けなければいけない「結露」についてお話しします。
「結露」というと、窓ガラスに水滴がついている様子をイメージされるかと思いますが、今回は普段の暮らしで目にすることのない、壁の中での結露「壁体内結露」についてお話しします。 この記事を読むことで、そもそも壁体内結露とは何なのか?日本一湿度が高い富山県や一年を通して雨が多い北陸で、結露対策をしないとどんなことが起きてしまうのか?壁体内結露を起こさないための具体的な方法!がわかります。家を建てる前に必ず知っておきたい情報です。ぜひ最後までご覧ください。

今回は、次の3つのテーマに沿ってお話しします。
1. 見えざる敵、壁体内結露とは?
2. 壁体内結露が起きた家は超危険!
3. 壁体内結露を起こさないための方法

1.見えざる敵、壁体内結露とは?

壁体内結露とは、読んで字のごとく、壁の中で起きる結露のことです。壁体内結露が起こる主な原因は、空気中の水蒸気と温度差です。水蒸気と聞くと、じめじめした雨の日に多いイメージがあるかもしれませんが、実は毎日の生活の中でも自然に発生しています。例えば洗濯物を干すと1日に約1.4Lの水蒸気が出ていますし、人は呼吸するだけでも毎日0.4Lの水分を出しています。生活の様々な場面で発生した水蒸気は、温度の低いところを見つけて結露を起こします。冬場だと、水蒸気は暖房で暖められた部屋の空気に乗って、壁の中へ侵入します。もしその壁の中に、外の冷たい空気とつながる隙間があると、暖められた空気が冷やされて結露が発生し、壁の中の木材や断熱材を濡らしてしまいます。夏場はこの逆で、たくさんの水蒸気を含んだ外の暑い空気が隙間から入り込むと、冷房のかかった室内の空気によって冷やされて結露が発生します。窓ガラスの結露は冬場によく起こるのに対して、壁体内結露は夏でも冬でも起こるので注意が必要です。

また壁体内結露は、湿度が高い地域ほど発生リスクが高くなります。北陸は一年を通して雨の日が多く、冬は1メートル以上も雪が積もる最もリスクが高い地域の一つです。つまり、多雨多湿の北陸は、壁体内結露が発生しやすい環境だと言えます。北陸のような湿度が高い地域では、特にしっかりと対策をする必要があります。

2.壁体内結露が起きた家は超危険!

なぜ超危険なのかというと、壁体内結露が家の強度や性能、住む人の健康にまで大きな被害を及ぼすからです。壁体内結露が起こると、壁の中にある木材が濡れてしまい、腐りやすくなります。湿った木材はシロアリの大好物なので、シロアリ被害にあうリスクも高まります。腐ったり、シロアリに食べられたりした木材はボロボロになり、木材本来の強度が著しく低下します。そんな状態で、万が一地震が起きたらどうでしょう。想像するだけでも恐ろしいですよね。
また壁体内結露は木材だけでなく、断熱材の性能も低下させます。特に湿気を吸収やすい、グラスウールなど繊維系の断熱材を使う場合は要注意です。断熱材が湿気を吸い込むと、水分の重みで断熱材がずり落ちたりします。そうなると断熱材に隙間ができて、さらに結露が発生する原因になります。また湿気を吸った断熱材はカビが生えやすくなり、カビの胞子を含んだ空気で健康にも悪影響を及ぼします。壁の中の出来事なので、なかなか気づくことはできませんよね。発見した時にはもう手遅れだった、ということも実際に起こっています。気づきにくい部分だからこそ、事前の対策が重要です。どうすれば壁体内結露の発生を防げるのでしょうか。次に具体的な対策をお話しします。

3.壁体内結露を起こさないための方法

壁体内結露を防ぐためのポイントは2つあります。
まず1つ目は、壁の中に湿った空気を入れないことです。壁体内結露は、暖かい湿った空気が壁の中で冷やされて起こります。水蒸気の分子はとても細かいので、部屋のあらゆる隙間から侵入して、壁の中で結露を起こします。つまり、家の隙間を減らす「気密工事」が壁体内結露を防ぐための有効な対策となります。家の気密を高めるためには、外周部分の壁・床・天井の隙間を気密テープでふさぐ施工が必要です。その際に断熱材は繊維系ではなくボード系のフェノールフォームなど、耐力壁は筋交いでなく面材系の合板などを選ぶと気密工事がしやすくなります。またどれくらい気密が取れているのかを確認する、気密測定を行うのもオススメです。

2つ目は、壁の中に低温部分を作らない事です。通常、壁の中には断熱材が隙間なく入っています。しかし、きちんと施工されていなかったり、結露による重みでずり落ちたりすると、壁の中で断熱性能にムラができてしまいます。断熱材がきちんと施工されず、冷えやすい部分では、特に壁体内結露が起こりやすくなります。 しかし、断熱材は大工さんや専門業者が施工するので、自分たちではどうしようもありませんよね。このような施工のバラつきを防ぐためにも、断熱材選びがとても重要です。まず施工ムラのできにくいボード系の断熱材を選びましょう。ボード系の断熱材は、繊維系の断熱材よりも気密工事がしやすいことに加えて、厚みが均一なため断熱性能にムラができません。 また、ぴったりの大きさにカットされた工場生産品を選ぶことも重要です。断熱材は現場で大工さんが必要な大きさにカットして施工するのが一般的です。しかし人の手でカットする場合、多少の曲がりや刃物跡ができてしまいます。手で加工した断熱材は細かな隙間ができやすく、壁にぴったり納めることが難しくなります。それを防ぐためにも、工場で機械カットした断熱材を選ぶことをオススメします。

まとめ

窓ガラスでの結露は冬場によく起こるのに対し、壁体内結露は夏でも冬でも起こるので注意が必要です。北陸は特に多雨多湿の地域なので、家づくりを考えている方はしっかりと対策をしてください!
壁体内結露が起こると、壁の中にある木材が腐り、シロアリ被害が拡大する原因になります。木材がボロボロな状態になってしまうと、万が一地震が来たときに地震の揺れに耐えられない家になってしまいます。 また断熱材がずり落ちて性能をしっかりと発揮できなくなったり、断熱材にカビが生えて健康に悪影響を及ぼしたりします。壁体内結露が起きてしまうと家の性能が一気に低下してしまいます。

対策として、まずは家の気密を高めましましょう。家の隙間をテープでふさぐ気密工事を行い、フェノールフォームなどの気密が取りやすいボード系の断熱材を選ぶと良いでしょう。気密測定でどれくらい気密が取れているのか確認するのもオススメです。 断熱材は大工さんが現場でカットするのではなく、機械でカットされた工場生産品を選びましょう。工場でカットされたものであれば、壁の中にぴったりと納めることができます。また、ボード系の断熱材であれば、断熱ムラを防ぐこともできます。

ETUSUSは全棟「工場でカットしたボード系の断熱材」で施工しますので、断熱ムラができるという課題がクリアでき、壁体内結露の発生を抑えることができます。また、全棟気密測定を行っており平均C値0.2㎠/㎡という超高気密住宅になっています。最高性能でリーズナブルな木造住宅ETUSUSを最寄りの展示場にてぜひご体感ください。

 

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