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【家づくりの基礎知識】高気密な家で快適・健康に暮らす

みなさんこんにちは!ETUSUSの松永です。

今回は住宅の気密性についてお話します。

みなさんは住宅の気密性について考えたことがありますか?家づくりを進める中で「気密」という言葉を聞いたことはあるけど、重要性がイマイチわからない…という方もいらっしゃるのではないでしょうか。この記事を読むことで、高気密な家のメリットや気密を高める具体的な方法がわかります。ぜひ最後までお読みください。

今回は、次の3つのテーマに沿ってお話しします。
1.なぜ気密が必要なの?
2.気密に関するよくある質問
3.家の気密性を高める方法

<1>なぜ気密が必要なの?

住宅でいう「気密」とは家全体の隙間のことです。例えば窓やコンセントまわり、天井、壁、床のつなぎ目などは隙間ができやすい箇所です。一つ一つはわずかな隙間ですが、家全体でみるとハガキ5枚分もの大きな隙間になることも珍しくありません。

家が隙間だらけ、つまり気密性が低いと、外からのすきま風が家の中に入ってきて冷暖房の効きが悪くなってしまいます。夏は冷房で冷やした空気が外に逃げやすく、外の暑い空気が入ってきます。冬は外から入ってくるすきま風で寒い思いをすることにもなります。

さらに気密性が低いと、家の中の空気をしっかりと換気することができません。換気と言うと窓を開けて空気を入れ替えることをイメージされるかもしれませんが、現代の住宅は換気システムを使って24時間常に換気がされています。これを計画換気と言い、2003年7月の改正建築基準法で義務づけられました。背景には「室内の空気の汚れ」が問題視されるようになったことがあります。人が生涯で吸い込む空気の約7割が室内の空気です。目に見えない空気の汚れを意識することはあまりないかもしれません。しかし室内の空気には二酸化炭素をはじめ、家具・建材の接着材や塗料から出る化学物質、カビの胞子やダニの死骸などが浮遊しており、私たちは知らないうちに汚れた空気を吸い込んでいるのです。有害物質は頭痛やめまいを引き起こすシックハウス症候群の原因にもなります。健康被害を防ぐために、計画換気がきちんと行われることが重要になります。

計画換気を行うための換気システムは、2003年7月以降に建てられた家であれば必ず設置されています。しかし家の気密性が低いと、計画通りに換気を行うことができません。計画換気では給気口から新鮮な空気を取り入れて、排気口から汚れた空気を出すことで家中の空気を換気できるようにルートを計画しています。しかし気密性が低い家では、排気口付近の隙間から空気が入ってきて、その周辺だけ換気される「ショートサーキット」が起きてしまいます。適切な換気を行って健康に過ごすためには、気密性を高めることがとても重要です。

<2>気密に関するよくある質問

気密に関してよく寄せられる質問をご紹介します。

Q.気密性が高い家は空気がこもって息苦しくならないの?
A.計画換気で24時間空気が入れ替わっているので、高気密が原因で息苦しくなることはありません。むしろ高気密な方がしっかり換気を行えるので、健康に過ごすことができます。

Q気密性が高いと湿気がこもって、結露が発生するのでは?
A.高気密な家にすることが結露の予防になります。冬を例に話をします。家が隙間だらけだと、水蒸気を含んだ壁の中の暖かい空気が隙間から侵入した外気に冷やされることで結露が発生します。特に壁の中で発生する結露は木材を腐らせ、家の耐久性を損なう原因になります。このようなことを防ぐために、気密性を高めて壁の中に空気が入り込まないようにしましょう。また計画換気で湿った空気を溜め込まないようにすることも重要です。

Q.高気密住宅のデメリットはある?
A.気密性を高めると建築コストが上がります。しかし<1>で説明したように、高気密な家は効率よく冷暖房を使うことができます。気密性を犠牲にして建築コストを安く抑えたとしても、毎月の光熱費が高くついてしまっては本末転倒です。一方で建築コストはかかったとしても気密性の高い家なら光熱費が抑えられ、さらに快適に住むことができます。建築コストだけでなく、光熱費などのランニングコストを考慮すると、高気密な家を建てたほうが結果としてお得になります。

Q昔は気密なんて言われていなかったのに、なぜ今は必要なの?
A.今と昔では家の設備や重視されることが変わっているからです。昔は夏を快適に過ごすことに重きが置かれていました。蒸し暑い空気が家の中にこもらないよう、風通しの良い設計になっていました。しかし家は隙間だらけなので、冬は寒いすきま風に悩まされていたと思います。また昔は断熱材が入っていない家も多く、気密を取りにくい状態でした。一方でエアコンが普及した現代においては、1年を通して快適に過ごせることが重視されています。快適性の基準は人それぞれあると思いますが、冷暖房の効きが良いことも大切ですよね。冷暖房を効率よく使って快適に過ごすために、気密性の高さが求められています。

<3>家の気密性を高める方法

高気密な家をつくるための具体的な方法を3つご紹介します。

1つ目は気密の取りやすい窓・サッシを選ぶことです。一般的に引き違い窓は気密性があまり高くありません。ドアのように押して開くすべり出し窓や、はめごろし窓と呼ばれる開かないタイプを多く選ぶと比較的気密が取りやすくなります。また引き違い窓でも「トリプルガラス」を採用しているものなど、性能が高いサッシを選べば高気密な家を実現できます。

2つ目は部材同士のつなぎ目を気密テープでふさぐことです。床・壁・天井の中にある柱や梁、断熱材など部材のつなぎ目は隙間ができやすい部分です。このような部分を気密テープでふさぐことで気密性が大幅に向上します。ただし部材同士の隙間をふさいでも、断熱材自体が隙間だらけでは気密を取ることができません。断熱材には様々な種類がありますが、気密性を高めるにはボード系の断熱材を選ぶことをオススメします。

3つ目は気密測定を行うことです。気密測定では家の中にどれだけ隙間があるのかをC値で数値化するので、気密性の高さを判断する基準になります。例えば延床面積40坪の家でC値1.0㎠/㎡という結果であったなら、家の隙間は大体ハガキ1枚分ということです。あくまで目安にはなりますが、C値が1.0㎠/㎡以下であれば高気密な家だと言えます。気密測定のタイミングとしては、建築中に行うのがベストです。建築中の測定では、部材同士のつなぎ目や配管まわりの穴によって隙間ができていないかを調べます。この段階で隙間が見つかればふさぎ直します。壁の中の隙間は家が完成してからでは補修が難しくなるため、建築中のタイミングで測定することを強くオススメします。また最終的な結果の確認として、完成後にもう1回測定するのも良いと思います。

<まとめ>

1年中快適で健康に暮らすためには家の気密性を高めることが重要です。しかし気密測定を全棟標準で行っている会社がまだ少ないのも事実です。建てた後からではできることが限られてしまうため、建築中にしっかりと気密施工を行いましょう。また気密測定で気密を可視化することで、安心して住み続けることができます。ETUSUSでは高気密な家づくりのために、標準でトリプルガラスの窓を採用しています。また構造躯体の気密性能を確認するために上棟後すぐに全棟で気密測定を行っており、躯体工事が完了した時点でのC値は平均0.2㎠/㎡という超高気密な家づくりをしています。高気密な家で快適に過ごしたい方はぜひお気軽にお問い合わせください。

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