昨今、注目度が増している平屋ですが、平屋を検討されている方に知っておいていただきたいポイントを解説していきます。
それは「外観」の設計の仕方で、大きくイメージが変わってしまう、ということです。
平屋の外観をかっこよくするためには?
倉庫っぽくしないための工夫やコツなどは?
こんな平屋の外観が気になっている方におすすめの内容となっています。
それでは早速、当記事の結論から見ていきましょう。
・平屋は屋根を大きく設計すること、そして屋根がファサード(道路から見える家の正面)から大きく見えるように設計することでデザイン性がアップします
・庇(ひさし)や破風(はふ)といった屋根の端の部分のデザイン性も重要
・正面から見える窓を最小限にする、窓を揃えたりすることでスタイリッシュなイメージになる
・ガルバリウム鋼板の外壁を使うことで、モダンな印象を創り出すことができると共に、外壁・屋根で選ぶときに注意する耐久性もクリア!
<1>平屋は「屋根設計」が外観を左右
出典:【富山市婦中町麦島】回遊動線とたっぷり収納で暮らしを快適にする平屋の家
結論から申し上げると、平屋において外観をかっこよくするためには、屋根設計がキーポイントです。
住宅の屋根は、実は15以上の種類があります。
ここでは全てを紹介することはしませんが、平屋に適している屋根はズバリ「片流れ屋根」もしくは「切妻屋根」です。
この2つに共通しているポイントは、「家としてのバランスがよく見えること」と、「屋根が大きく見えるコト」です。
まずは、この2つの屋根の形状の特徴を見ていきましょう。
<1-1>切妻屋根
出典:エツサス
上記の写真のように、本を半分開いて伏せたような形の屋根で、日本の住宅で最も多く用いられる形状になっています。
切妻(きりづま)屋根、という名称で、少し物騒な名前ではありますが、「妻」とは建築用語で建物の短辺(側面)※のことを指します。
※上からみたとき、四角の短い辺のこと。なお長辺方向は桁(けた)と呼ばれている
その妻側から見た時、屋根が切れていることから「切妻」となったわけです。
切妻屋根は妻側(側面)から見た時も、外観としてもバランスよく見えます。
<1-2>片流れ屋根
出典:エツサス
一方、片流れ屋根はイラストのとおり、雨水が一方向に流れるように真っすぐな傾きをしている屋根形状です。
スタイリッシュ、モダンな印象を創り出すことや、側面である妻側からも、上記のイラストでは正面となる南面の桁側から見ても屋根が大きく見えることが特徴です。
出典:エツサス
外観をカッコよくする法則としてあげた「屋根が大きく見えるコト」という条件をクリアしやすく、昨今の平屋住宅では多く使われています。
また片流れ屋根は太陽光発電を載せることに適しているメリットがあります。
そして、特に北陸エリアにおいては積雪の影響を考えないといけません。
片流れ屋根はシンプルな構造であることから、雨漏り・雪によるダメージも受けにくく、建築コストも抑えやすいという特徴があります。
さらに、積雪の重さも考慮した耐震設計にしておくことが重要で、ここまで考えていくと屋根の形状に加えて「構造計算」による耐震性とセットで検討することをおすすめします。
◆関連記事:【家づくりの基礎知識】雪国の新築で必ず確認すべき点!北陸の気候条件に合わせた設計とは?
<1-3>庇の設計
作成:エツサス
平屋では、破風(はふ)といった、屋根の部位でのデザイン性も外観の印象を左右します。
そして屋根の庇(ひさし)を出すのか出さないかによっても変わりますが、出す場合は和風な印象で屋根を強調すると重厚感を出すことができます。
また、庇を出さない場合は、破風(はふ)や鼻隠し(はなかくし)といった、屋根の先端部分に関わる部分を、ソリッドな形にするとスタイリッシュな印象になります。
出典:エツサス
エツサスでは後者のように、庇(ひさし)をほとんど出さない設計も可能となっており、モダンな印象を強調させることができます。
これも、家全体のコンセプトに応じた設計にしないと、チグハグな印象を創り出すことにもなり、設計全体から考えていく必要があります。
<2>窓の設計も外観を左右する
出典:【福井市高木中央】サウナルームのある断熱最高等級7の平屋
屋根につづいて大事なポイントは「窓」です。
同じ家の形状でも、窓の大きさ・位置がバラバラだったり、使っている窓の形状によっては外観を損なってしまったり、と窓1つでも外観を大きく左右します。
これは平屋に限った話ではありませんが、特に平屋は正面から見える外壁の面積が少なくなるため、2階建てに比べてより一層、窓の設計が大事です。
<2-1>窓は最小限に・揃える
外観をよくするための法則としては、ファサード(道路側からの正面)側の窓は、できるだけコンパクトなサイズにすることと、高さや大きさなどを揃えることで良くなります。
窓は採光といって、居室には必ず設置しないといけない決まりがありますが、外観から見るとバランスを崩しかねない存在でもあります。
大きな窓は光をたくさん取り込むものの、スッキリしたデザインにしたい場合、窓の大きさは気になってしまうポイントになります。
ファサードが南側以外の場合、コンパクトにしておくとスッキリした外観に仕上がります。
また、窓がたくさんくる南側が家の正面になる場合、窓の大きさを揃えたりすることは基本中の基本です。
しかし、意外とこの基本ができていない新築も多くあり、なんとなく外観がかっこよくない…と思う原因になっていることも多いです。
<3>エツサスの平屋の外観事例
<3-1>福井県での事例
出典:【福井市高木中央】サウナルームのある断熱最高等級7の平屋
軒をほぼ出さないモダンスタイルを採用した「ZERO-STYLE」の事例です。
ファサードに窓がほぼないことと、玄関ドアを門柱で目隠ししていることから、生活感のような雰囲気を消すことで、スタイリッシュな印象が生まれます。
南側(写真左側)の外壁を斜めにしている部分も、デザイン上のポイントになっています。
モダンな外観を重視して、外壁も標準仕様のガルバリウム鋼板で仕上げ、シルバーカラーでより一層スタイリッシュにすると共に耐久性も高い実用性も兼ね備えたモデルハウスになっています。
<3-2>富山県での事例
出典:【家づくりの基礎知識】ETUSUSの魅力が丸ごと詰まった平屋モデルハウスに行ってみた!
事例1に類似した形状の施工事例にはなりますが、2例目はホワイトをベースにしていることで、モダンな中にもナチュラルな印象でやさしい雰囲気になっています。
エツサスでは、モダンな中にもナチュラルなやさしさが特徴でもありますが、前面の植栽もこのナチュラルな印象に緑を付加しています。
外観デザインの見どころも同様、軒をほとんど出さず屋根をシャープなラインで構成している点です。
<3-3> 富山県の事例2
出典:【富山市婦中町麦島】回遊動線とたっぷり収納で暮らしを快適にする平屋の家
3例目は、南面を木の羽目板にしている事例です。
ガルバリウム鋼板はモダンな印象でデザイン性を高めやすいですが、無機質な印象を与えてしまうこともあるため、こういった木目をアクセントとして取り込むと印象がぐっとやさしくなります。
外観は内観とのバランスも大事になってくるため、インテリアも含めてナチュラルモダンを目指したい方は、このようにアクセントを取り入れてもよいでしょう。
まとめ
出典:エツサス
平屋は外観をしっかり検討しておかないと、使い勝手はいいもののデザイン性が損なってしまいます。
東西南北の方位や土地の形状、屋根の掛け方などによりますが、屋根と窓の設計を住宅会社としっかり打合せしましょう。
エツサスでは規格プランをベースとしていますが、規格だからこそ性能だけでなく、デザイン性も検討を重ねて設計しています。
エツサスは新潟・富山・石川・福井の4県にまたがって、北陸をカバーしています。
昨今は平屋のモデルハウスや、完成見学会なども増えていますので、気になった方はぜひお近くのモデルハウスへご見学ください。