今回は平屋と2階建て、それぞれのメリット・デメリットを紹介していきます。
昨今は住宅の広告でも平屋が目立ち、平屋ブームと言われていますが、なぜそんなに人気なのか？むしろデメリットはないのか？
一方で、どちらがいいのか？に正解はなく、本来は家族計画からしっかり考えるべきであり、その考え方まで一気通貫で参考になる内容になっています。
それでは今回のコラムの要点からみていきましょう。
・平屋の大きなメリットは、将来的にも上下階の移動がないことから長く安心して暮らせる家である一方、デメリットはコストの割高感
・2階建てのメリットはコストの割安感であり、土地も含めてコンパクトに抑えたい場合は2階建て一択になる
・2階建ては平屋と比べると、将来的な上下移動が心配になる方もいるかもしれませんが、部屋を1つ設けておくことや移住・住み替えといった可能性も考えるとよい
・平屋は割高になるため、その土地に永住しない可能性があるのであれば、2階建ての選択肢も悪くはなく、平屋 or 2階建てを検討する過程で将来設計まで家族で話し合いましょう
＜1＞平屋のメリット・デメリット
まずは、平屋のメリットから解説していきます。
平屋は文字通り、マンションのようにワンフロア完結型であることから、バリアフリー的な観点から人気が高くなっています。
この背景には、住宅の長寿命化・高耐久化が影響されていると推測されています。
以前は30年程度で建て替え寿命がきていた常識が、長期優良住宅の普及などによって家の平均寿命が大きく伸びています。
そのため、老後まで住み続けることを前提に家づくりを考えると、必然的に平屋という選択肢にいきつくわけです。
＜1-1＞平屋のバリアフリー以外のメリットとは
ワンフロアというメリットは、誰でもわかりやすいですが、それ以外のメリットを簡単に紹介していきます。
・地震に強い家であること
・開放的な高天井にしやすい家であること
この2点が、平屋であげられるメリットとなります。
2階が重なっていないことで、地震から受けるエネルギーは2階建てより少なく済みます。
これは重量的な問題と横揺れから受けるエネルギーの問題、両方を軽減できるため、耐震性を考えると平屋は非常に合理的な建築方法なのです。
またワンフロアであるがゆえに部屋の上は屋根であり、小屋裏空間を吹き抜けとして活用できます。
＜1-2＞平屋のデメリットはコスト
平屋は2階建てに比べてコストが不利になります。
同じ坪数であれば、総二階と呼ばれる1階と2階の大きさが同じ2階建てのほうが安価に済みます。
また、平屋を建築する場合、2階建てより土地の大きさが必要となってきます。
そのため、建物本体が割高になるだけでなく土地から購入される方は総額でも高額になりがちです。
割安に抑えたい場合は、2階建てを検討することが無難と言えます。
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＜2＞2階建てのメリット・デメリット
つづいては平屋と比べたときの2階建てのメリットからみていきましょう。
ズバリ、平屋のデメリットの裏返しでコストの割安感と、住宅密集地における日当たりの確保です。
コストの割安感は平屋でも紹介したとおりですが、2階建てが割安になる大きな理由は、屋根と基礎の大きさが影響しています。
特に基礎の大きさの差は影響が大きく、同じ30坪の家でも30坪分の基礎をつくる平屋と、15坪でいい総二階の2階建てでは倍も違うわけです。
駐車場の台数確保も必要な北陸エリアでは、平屋は総額が膨らみがちなリスクを抱える一方、2階建てでは必要最小限で抑えることができます。
また、2階建てであれば住宅密集地でも2階部分に日当たりを確保することができるため、ランドリースペースやリビングを2階にもっていくプランも実現できます。
＜2-1＞平屋のデメリットと考え方
平屋と比べたとき、2階建てのもっとも大きなデメリットはバリアフリーの観点になります。
しかし、このデメリットはだれしも思う当然のような話ではありますので、ここからは1つの考え方をお伝えしていきます。
住宅の長寿命化に伴い、「長く住むことを前提に家づくりをする」と、平屋のほうが魅力的に映るでしょう。
しかし、2階に上がることが億劫になるような70代になる頃、車の運転も今まで通りいかない可能性まで考えると、新築で建てる場所に本当に住み続けるかどうか？は冷静に考えたほうがよいでしょう。
＜3＞平屋と2階建ての選択肢は将来のことも考えてから
平屋、2階建てのメリット・デメリットを紹介してきましたが、これはあくまで一般論です。
ここからはご家族の事情や考え方によって変化する部分ですが、「今検討している家はいつまで住むつもりなのか？」を、平屋 or 2階建ての検討の過程で家族と冷静に話し合ってみることをおすすめします。
将来的にも、その土地から動くつもりはない！交通の便も問題ない！というのであれば、長く住む前提の手段として平屋を選ぶことはよいでしょう。
しかし、例えば将来的に金沢駅・富山駅周辺など歩いて完結するような場所に住み替えたり、ご夫婦どちらかの地元に戻ったりする可能性がある場合、若いうちだけ住むことを前提に考えれば2階建てという手段も悪くありません。
＜3-1＞家はあくまで人生計画の手段
エツサスでも家づくりをいっしょに進めている中で、ご家族ごとの想いや考えに触れる機会が多々あります。
昨今、平屋が人気であることはデータ上からも事実ではありますが、北陸全体の着工数からはまだまだ少数派です。
デメリットであげた、土地面積の兼ね合いから断念される方も少なくないのが実情です。
そのため、平屋が流行っている！なんとなく住みやすそう！という理由だけで、平屋 or 2階建てというのを決めるのではなく、本当に割高なコストをかけても平屋という選択肢でいいかどうか？を、いっしょに住むことになるご家族全員で話し合いをしてみましょう。
まとめ
今回は平屋と2階建てというテーマでそれぞれのメリット・デメリットから、家を建てるご家族の考え方までお伝えしてきました。
エツサスでは規格プランとして、平屋、平屋プラス（1階寝室プラン）、2階建てそれぞれをご用意しています。
いずれのプランも、北陸の気候風土に適した高性能が魅力な家として設計されていますが、そのコストパフォーマンスも選んでいただく方からは好評をいただいています。
家族やお子さんの幸せを願って家を購入される方が多いですが、平屋でも2階建てでも家を建てる（もしくは建売を購入する）本当の目的はなにか？将来的に買った家はどうするつもりか？といった内容まで踏み込んで考えてみるとよいでしょう。
また、家づくりにおける様々な後悔はあるものの、ご家族でしっかり将来設計を話していれば、そこまで大きな失敗・後悔には至らない可能性が高いと感じています。
今回のコラムは平屋と2階建てといった選択肢から、家族の将来設計までを考えるきっかけになれば幸いです。
エツサスについて
出典：ETUSUSのデザイン
エツサスでは、生涯コストパフォーマンスを最大化した家づくりをご提案しています。
また、加盟企業が協力して業務の合理化・システム化、建材メーカーからの共同購買を行うボランタリーチェーンになっており、お近くのエツサス加盟店でご相談を承っております。
今回のコラム内容や、平屋もしくは2階建てプランが気になった方は、ぜひお近くの加盟店やモデルハウスにお気軽にご見学にいらしてください。
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