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【家づくりの基礎知識】窓の役割と最適な設計とは?

こんにちは。ETUSUSの多賀です。
皆さんは、家の窓辺でゆったりと過ごす時間にあこがれたことはありませんか。
自然の光を取り入れて、のんびりと読書し珈琲を飲む。休日の過ごし方としては、なかなか充実していると思いませんか。
しかし実際はというと、冬は「窓の近くは寒い」「足が冷える」、夏は反対に「日差しが暑すぎて窓の近くに寄れない」など、私達をのんびり過ごさせてくれないものです。
なぜこんなにも理想とかけ離れたことになるのか。

この記事を読むことで、窓の持つ役割と重要性、どうしたら理想の窓辺を手に入れることができるのかが分かります。
ぜひ最後までご覧ください。

 

今回は次の3つのテーマに沿ってお話しします。

<1>窓から逃げる熱の割合とは?

<2>窓の役割とは?

<3>最適な窓設計とは?

<1>窓から逃げる熱の割合とは?

窓の近くにいると、「冬に寒い」「夏に暑い」と感じるのは、窓の断熱性能が、壁や天井など他の箇所に比べて低いからです。どれだけ低いのかは、この図を見るとよく分かると思います。
この図は、夏に家に入ってくる熱、冬に家から逃げていく熱を、部位ごとに割合で示したものです。これによると、夏には約70%の熱が窓から入り、冬には約50%もの熱が窓から逃げています。

「こんなに窓の性能が低いのなら、窓をなくして壁にしてしまえばいいのではないか?」
こんな風に考える方もいるかもしれません。
でも窓をなくしてしまうと、暑い・寒いの不満は解消されるかもしれませんが、とても快適とは言えない家ができあがってしまいます。
窓は「断熱」以外にも多くの役割を担っています。では窓に求められる役割とは何か、改めて考えてみましょう。

 

<2>窓の役割とは?

窓の大きな役割は「室内と外を繋ぐ」ことです。
掃き出し窓と呼ばれる窓からは出入りが可能で、窓を開けることで庭やウッドデッキと物理的につなげることができますし、風を取り入れることもできます。
窓を閉めた状態でも、外の景色を眺めたり、光を取り入れて部屋を明るくしたり、日差しを取り入れて日向ぼっこしたりと、間接的に外と繋がることができます。この間接的な繋がりが快適性にはすごく重要です。壁ばかりで窓がない部屋では、同じ広さだったとしても、狭く、暗く、閉鎖的で息苦しい印象になり、とても快適な家とは言えません。
明るく、広く、開放的で快適な家にするためには、外と繋がる窓が必要です。

物理的にも間接的にも外と繋がるために、窓には開閉できることや、透明であることが求められます。開閉するためにあまり重くはできないので、分厚いガラスを入れるわけにはいきませんし、透明にするためには、壁と同じように断熱材を詰めることもできません。そのため、窓の断熱性能はどうしても壁に比べると低くなってしまうのです。

しかし現在、窓の性能は飛躍的に向上しています。トップクラスの断熱性能を誇る「トリプルガラス樹脂サッシ」では、サッシは熱を伝えにくい樹脂製。ガラスは三層にして、それぞれのガラスの間に熱を伝えにくいガスを充填したトリプルガラスを使用しています。
トリプルガラス樹脂サッシについては、以前の記事でも紹介しています。窓ガラスの種類や窓の断熱性能の進化の経緯、トリプルガラスのメリットについて、分かりやすくまとめていますので、こちらの記事もぜひご覧ください。
(ちなみにこのトップクラスの窓をもってしても、熱の逃げは壁の2倍以上です。今後さらなる断熱性能向上に期待したいです!)

このトリプルガラス樹脂サッシを採用することで、「窓辺が寒い」は解決できます。
しかし「冬に日差しを取り入れて暖かく過ごす」や「夏の日差しが暑い」の解決には、もう一歩足りません。この問題を解決するためには、「日差しを取り入れる」と「日差しを遮る」の正反対の機能が求められます。これには設計上の工夫が必要です。

 

<3>最適な窓設計とは?

まず日差しを遮る方法には、大きく分けて2つあります。
1つ目は窓自体に日差しを遮る機能をもたせることです。これはLow-e金属膜という特殊な膜を外側のガラスに貼り付けることで可能になります。金属膜といっても透明なので、ちゃんと透明性は確保されます。「遮熱タイプのLow-eガラス」と言えば伝わります。
2つ目は、建物の庇や軒の出を長くして遮る方法、窓にレースカーテンやブラインドを設けて遮る方法です。この方法は、部屋の用途や、窓のある方位、敷地の条件によっても使える方法・効果のある方法が異なりますので、敷地・建物にあった設計が必要になってきます。

ちなみに庇や軒の出が大きく効果を発揮するのは、南に面した窓のみです。

次に日差しを取り入れる方法です。こちらも2つあります。
1つ目は同じく窓自体に日差しを取り入れやすい機能を持たせることです。先程も登場したLow-eガラスですが、これは金属膜を貼り付ける位置によって、日差しを遮ることも、日差しを取り入れやすくすることも可能です。内側のガラスに貼り付けることで、日差しを取り入れ、断熱性能も高い窓になります。「断熱タイプのLow-eガラス」を言えば伝わります。日差しを取り入れたい南側は「断熱タイプ」を、日差しを遮りたい東・西・北側は「遮熱タイプ」など、方位によってガラスを使い分けると効果的です。

2つ目は、建物設計の工夫です。
日差しを遮る場合は、窓にカーテンをつけるなど簡単ですが、取り入れる場合はそう簡単にはいきません。冬に日差しを取り入れることができるのは、南に面する窓がほとんどです。家の南側には、リビングやダイニングなど家族が集まり長時間過ごす部屋が優先して配置されると思いますが、配置だけで安心してはだめです。周囲の建物の影にならないことや、狙った部屋にきちんと日差しが入るかを、事前に確認することが大切です。どうしても影になってしまう場合は、リビングを2階に配置することや、吹抜を設けて吹抜の窓から日差しを入れるなどの方法もあります。
また日差しを取り入れて建物全体の暖房コストを下げることを考えるなら、窓を南面に集中して設け、他の方位の窓配置は少なくすると効果的です。
ちなみに庇や軒の出を長くして日差しを遮る工夫をしている家も、冬場には太陽高度が下がるため、しっかりと日差しを取り入れることができます。

日差しを遮ることと取り入れることは正反対の内容になるため、「これが正解」とは一概に言えません。
夏も冬も快適な窓辺を手に入れるためには、トリプルガラス樹脂サッシを採用して、後は敷地や建物に合わせて、日差しをコントロールする設計が重要になります。

 

<まとめ>

窓は夏には約70%の熱が入り、冬には約50%もの熱が逃げていき、断熱性能的には壁よりはるかに劣ります。しかし、窓のもつ「室内と外を繋ぐ」役割は、暮らしの上での快適性と切り離すことのできない大切な要素です。
外と繋がることで弱くなる断熱性の向上や、日差しを遮る/取り入れるといった工夫は、トリプルガラス樹脂サッシの採用や、Low-eガラスの「遮熱タイプ」「断熱タイプ」の使い分け、庇や軒の出のある設計によって可能になります。どの工夫を行なうにしても、敷地や建物にあった設計が重要になります。

ETUSUSでは、全棟トリプルガラス樹脂サッシを採用しており、寒くない窓辺が実現できます。また規格住宅ですが1プランではなく、建物が面する主要道路の方位によって、窓配置を考えた設計となっています。ほぼ全てのプランで南に面した大開口を設けた設計となっていますし、オプションで庇を設けることも可能ですので、窓辺でゆったり過ごすあこがれの休日も夢ではありません。

トリプルガラス樹脂サッシの性能を、ぜひ最寄りのETUSUS展示場にてぜひご体感ください。

 

 

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