今回は、「安い家」というテーマで、新築の時に必ず知っておいてほしいポイントを解説していきます。
家は必ずしも、最初の建築費用が安い家が「安い」とは限らない、というトリックがあります。
それって、どういうこと?どんなカラクリがあるの?と疑問に思った方も多いでしょう。
しかし、新築を考える上では必要な知識・ポイントなので、今回の記事をぜひ参考にしてください。
それでは、まず今回の記事のポイントをみていきましょう。
・家のコストは、最初の建築費用であるイニシャルコストと、光熱費や修繕費などを含めたランニングコストに分類される
・イニシャルコストの100万円の差は、住宅ローンの月々の支払いに置き換えると3,000円と覚えておこう
・ガソリン車とハイブリッド車と同じ考え方で、最初は高くてもランニング(ガソリン代)が安い方が結果的にオトクになることが家でもよくある
・ランニングコスト(光熱費・修繕費)が安い家は、多くの会社で言われている点であるが、イニシャルコストが高い「言い訳」にしていないか?は注意点
・ランニングが安いことは当たり前、イニシャルも安く実現できているか?は会社によって差が出やすいポイント
<1>家のコストは2種類で考える必要がある
家のコスト・費用と聞くと、一見「契約書の金額」を思い浮かべる方が多いでしょう。
その想像している費用は間違ってはいませんが、家は建築費用であるイニシャルコスト(初期コスト)だけではありません。
もう1つが、住んでから掛かってくる費用(ランニングコスト)があることも忘れてはならず、このイニシャルコスト・ランニングコストの2つに分類されます。
それぞれのコストで、まずは知っておくべき豆知識をご紹介します。
<1-1>イニシャルコスト=建築費用
まず1つ目は、建物本体価格・土地・諸経費などを含む、いわゆる契約時の金額です。
すなわち、多くの人にとって今までの人生において一番大きな買い物で、数千万円~それ以上の金額になってきます。
この数千万円の金額を見ると、どうしてもビックリしてしまうのですが、実際は住宅ローンを組む方が一般的です。
このイニシャルコストの数千万円も住宅ローンを利用すれば、月々の生活費から想像しやすい金額になります。
「住宅ローンで組む100万円」を35年ローンに置き換えると、月々の支払額としては約3,000円と覚えておくと色々計算がしやすくなります。
なお、変動金利などを選択すると実際は3,000円より安くなるケースがほとんどで、2,600円~2,900円が正確な数字ですが、あくまで参考としては3,000円が覚えやすいでしょう。
<1-2>ランニングコスト=光熱費・修繕費
作図:エツサス
一方、氷山の下に隠れているかのような、見えにくいコストが住宅にはあります。
ここがランニングコスト、いわゆる住んでから発生する費用ですが、これも家の設計次第で大きく変わってきます。
家の設計で左右される費用には光熱費と修繕費の2つがあります。
光熱費は、暖冷房で使う電気・照明で使う電気・給湯で使う電気 / ガス・換気機器で使う電気が一般的です。
この光熱費は、最初の設計の時点で、どんな設備機器を選ぶか?によって、住んでからの光熱費が大きく変わってきます。
また、修繕費も使うもので大きく変わってきます。
特に外壁や屋根などの外まわりの素材は、この修繕費を大きく変えるものなので、安易に安いものが実は安くない、ということがよく言われています。
<2>ガソリン車とハイブリッド車の考え方と同じ
出典:トヨタ自動車
車に置き換えると分かりやすいですが、車体費用(イニシャルコスト)とガソリン代(ランニングコスト)の関係に、家の話も似ています。
ハイブリッド車を選んでいる方の多くが、車体の費用が少し高くても、ガソリン代が安くなるなら、とハイブリッド車を選んでいますよね。
その考え方が、家のコストにそのまま当てはまります。
<2-1>イニシャルを優先すると結果的に高い買い物になることも
一言で言えば、まさに「安物買いの銭失い」という状態です。
安い家は、断熱性・省エネ性がしっかり確保されていない可能性が高く、それは住んでから暖冷房費を中心に、電気代にそのまま跳ね返ってきます。
また耐久性の低い材料は、当然安く購入できます。
しかし、そういった安い・耐久性の低い素材ばかり使った家の場合、生涯で何回もメンテナンスをしないといけない家になり、結果的にお金がかかります。
<2-2>ランニングコストも踏まえて家づくりを検討する
そうであれば、ハイブリッド車のようにイニシャルコスト(=建築費用)が少し高くても、ランニングコスト(=生涯で家にかかるお金)が結果的に安い家であれば、月々の支払いも減っていきます。
同じ財布から出ていくお金なので、家は「本体価格+光熱費+修繕費」を合算して、月々の支払い額で、安い・高いを検討しましょう。
また、これもロングスパンで将来設計と共に考える必要があり、お子さんの教育資金との兼ね合いで、ご家族でお金がかかる時期と、このメンテナンスが必要な時期を重ねないようにする、といった工夫も大事です。
<3>でも「初期費用が高くてもいい」わけではない
ここまでは一般的なハウスメーカーや、工務店でも同様の話を展開しています。
ここでの「落とし穴」は、その住宅会社の建築費用が高いことを、ごまかそうとしていないか?という点です。
ランニングコストに置き換えると確かに、安い家と ” 同じぐらい ” になるかも知れませんが、そもそも同じランニングコストでイニシャルコスト(家の建築費用)も安かったら、さらに安くなりますよね。
住宅ローン自体の「組み過ぎ」は厳禁です。
イニシャルコストが安くなると言って、高級な設備・素材を使った家づくりでは、住宅ローンが膨らみます。
住宅ローンは「借りることができる金額」と「借りても安心な金額」はイコールではありません。
急な出費や教育費に回せなくなるため、理想的な年収に対する返済負担は20%と言われています。(例えば年収500万円の人は、住宅ローンの年間の返済額は100万円以下)
<3-1>エツサスはランニングが安いのは当たり前+初期コストも安い
エツサスでは、上記のようなランニングコストが安ければ高い家でも大丈夫、というご案内はしていません。
昨今はZEHや長期優良住宅などで、ランニングコストを抑えている家は、もはや当たり前です。
初期コストも安くないと、本当に安い家とは言えません。
<3-2>値上げラッシュは住宅業界でも
円安やインフレといった世界的な社会情勢が、実は住宅業界にも数年前から押し寄せており、住宅価格が全体的にアップしています。
こうなってくると、会社の仕入れによる差が大きくなってくるため、ランニングコストだけでなく初期費用の比較も非常に重要です。
こういった点は、会社ごとの差が付きやすいポイントで、本格的に検討している方であれば、その会社の事業内容なども確認してみることをおすすめします。
まとめ
ハイブリッド車のように、ランニングコストが安いことは当たり前ですが、この家自体が高ければ効果は半減してしまいます。
光熱費や修繕費の将来的な見込み、お金が掛かりそうな耐久性の部分は、契約前にしっかり確認しておくべきでしょう。
エツサスでは、ZEH基準を上回る断熱等級6かつ、耐震等級3の住宅が1,700万円~(税抜)でご用意しています。
北陸の気候を加味して、ランニングコストをもっともコスパの良い位置で設計していることは当たり前、かつイニシャルコスト(建物本体価格)も安い家が、他にはないエツサスの魅力・違いです。
気になった方は、お気軽にモデルハウスでその秘訣やポイント、将来設計も含めた見学予約も承っております。
ぜひお気軽にこちらからご相談ください。