今回は、無垢材や漆喰などの自然素材を活かした家づくりを考えている方におすすめの内容です。
肌ざわりや、質感、自然素材ならではの様々な効果を期待する一方、知っておくべきポイントをまとめています。
お手入れ方法や自然素材との付き合い方、設計時に注意しておくべきポイントなどを解説します。
それでは、まず今回のコラムの要点から見ていきましょう。
・自然素材は傷みやすい素材も多く、定期的なメンテナンスや経年変化等も楽しむ感覚で導入しましょう
・自然素材でのよくある失敗は、変化しやすい・メンテナンスが「結構必要」な側面を知らずに導入する際に起きる「期待とのギャップ」が多い
・無垢材での注意点は、色の変化・季節による木材の変化などを理解して採用すること
・無垢材は傷みやすい一方、削ったり塗装したりすることでメンテナンスができる側面がある
・漆喰は壁によく使われる素材ですが、湿気などの影響でヒビ割れや、経年で表面が劣化するなどの影響があり、クロスなどと同様に定期的なメンテナンスが必要
<1>自然素材との付き合い方で大事なポイント

まず「自然素材」とは、床材に使われる無垢材、壁面に使われる漆喰や石材などの素材を言います。
自然素材は、その素材ならではの質感・色合い・調湿効果など様々なメリットがあるステキな素材です。
エツサスでも無垢床を標準的に採用していますが、昔から一定の人気があります。
今回は、そんな自然素材の人気の理由ではなく、むしろデメリットや注意点に焦点をあてて自然素材を解説していきます。
自然素材の家を考えている方には必読の内容になっています。
<1-1>自然素材は「傷みやすくもそれすら楽しむもの」と認識

自然素材は、総じて傷みやすい素材が多いです。
結論的には、無垢床、漆喰、塗りかべ、土壁、珪藻土などは、自然のものを活かした建築素材として人気ですが、経年による傷み・変化が生じやすいです。
無垢材は工事期間の短い期間ですら、最初に施工したときから色が変化するほどです。
特に、紫外線の影響を受けやすい窓際は色の変化が多く、同じ床材を使っている1つの部屋の中でも場所によって色が変わってきます。
また、この経年変化も樹種によって色が薄くなる樹種もあれば、色が濃くなる樹種もあれば個々で違った変化が起きます。
自然素材は、このような樹種特有の色の変化まで計算して導入することで、住むほどに “ 色合い ” が増してきます。
このように、傷みやすいと見るか?経年変化を楽しむと見るか?で、自然素材への付き合い方も変わってきます。
<1-2>自然素材は「定期的なメンテナンスが必要なもの」と認識

タイルなどの素材自体が変化しにくい無機質なモノ以外は、自然素材でなくとも定期的なメンテナンスが必要になります。
無垢材であれば、工業系のフローリング材に比べて凹み・キズ・汚れなどが発生しやすいです。
また、漆喰は壁によく使われる自然素材ですが、湿気などの影響でヒビ割れや、経年で表面が劣化するなどの影響があります。
これは化学素材である塩ビクロスなども同様ではありますが、特に自然素材では一層のケアが必要になってきます。
なお自然素材の中でも、石材・タイルなどは経年変化に強い素材となりますが、これらの素材は重量があることから多用するには耐震性上の考慮など、別の注意点が生じてきますので素材の特性だけではなく、全体から考えていくことが建築では大事です。
<2>自然素材の家で失敗・後悔するポイントはココ

自然素材でのよくある失敗とは、1章で紹介した変化しやすいことや、メンテナンスが結構必要な側面を知らずに導入する際に起きる「期待とのギャップ」が多い印象です。
素材そのものは好きでも、キズや汚れが落ちにくい部分が気になる、という口コミをSNSなどでも拝見します。
自然素材を採用する場合、このような生活上のキズなども経年変化として捉え、1つ1つ気にしないことが大切です。
このような細かい部分が気になる方は、正直にお伝えして「無垢材に向いていない」と思った方がよいでしょう。
無垢材は表面を削ったり、熱を加えたりすることでキズや凹みの補修が可能ではあるものの、実際は「味わい」として補修の手間をかけられる方は少ないです。
もっとも、普通に生活をしていると工業建材であってもキズや凹みはつきますが、無垢のような味わいにはなりにくい点が違いでもあります。
無垢材を採用する際には、経年変化を前向きに捉えることで、後悔につながりにくくなるでしょう。
<2-1>無垢材メーカーがあげる注意点

出典:ウッドワン
自然素材の代表格である「木」は、湿度によって変化します。
床材を製造するメーカーも、木の調湿効果と共に木のサイズ変化については注意喚起を行なっています。
木は冬季の低湿の際には水分を放出して縮む一方、夏季の高質時には水分を吸って膨らみます。

出典:ウッドワン
この湿度によるサイズ変化で、床材同士が離れて隙間ができたり、突き上げと呼ばれる現象が発生したりする可能性があります。
これは、加工されたフローリング材でも同じような現象が発生しますが、無垢材はより一層、湿度による変化が大きいです。
このような事象も、意外とよく起こる普通の現象であり、木質系の床材の特徴として知っておくとよいでしょう。
<3>自然素材を取り入れたモデルハウス
エツサスでは無垢材を標準的に採用しており、各モデルハウスで体感することができます。
<3-1>富山県内のモデルハウス

出典:【富山市婦中町麦島】回遊動線とたっぷり収納で暮らしを快適にする平屋の家 | エツサス
延床面積で約26坪の平屋モデルハウスです。
人気が高まっている平屋と、無垢材を体感できる富山県内のモデルハウスです。
こちらのモデルハウスは、節があるタイプの無垢材としてヘム(米ツガ)を採用しています。

出典:【富山市中冨居】横並びダイニングで家事楽動線の家 | エツサス
約31坪の2階建てのモデルハウスです。
4人家族でちょうどいい大きさが参考になるモデルハウスとなっています。
床材には、1枚1枚の色合いや節など多彩な表情が楽しめる無垢材(ナラ・パイン)を採用しています。

出典:【射水市善光寺】暮らしにフィットする平屋の家 | エツサス
こちらも、平屋タイプのモデルハウスです。
延床面積としても26坪と、平屋で必要とされる大きさとコストバランスが最適なモデルハウスです。
無垢材には、節の少ないスッキリした樹種としてヒノキを採用しており、無垢材の中でも比較的明るい室内に仕上げています。(床・天井ともに)
<3-2> 石川県内のモデルハウス

出典:【金沢市三口新町】街中で平屋暮らしを叶える家 | エツサス
金沢市内でのモデルハウスは、平屋のような使い方ができる「平屋プラス」。
1階に寝室、2階には子供部屋と収納のみ、天井高が開放的なリビングが魅力のモデルハウスには、富山市中冨居モデルハウスと同様、まばらな色合いが美しい床材を採用しています。
床材には、ナラ・パインを採用し、天井にはスギを使っています。
<3-3>福井県内のモデルハウス

出典:【福井市西谷町】ゆったりくつろげる和室のある家 | エツサス
オープン階段が印象的な、約35坪の2階建てのモデルハウスです。
床材には無垢のナラ・パインを用いており、階段も無垢の積層材を使用してナチュラルでやさしい雰囲気が魅力です。

出典:【福井市高木中央】サウナルームのある断熱最高等級7の平屋 | エツサス
間接照明がおしゃれな傾斜天井と、南面の大開口の窓から優しく注ぐ自然光が、あかるい室内で気持ちいいリビング空間が体感できる平屋モデルハウスです。
こちらのモデルハウスも、節の有無など多彩な表情が楽しめる無垢材(ナラ・パイン)を採用しています。
まとめ

自然素材を取り入れる際は、デメリットをメリットとして考えること、楽しむことが大事なポイントです。
家は、自然素材に限らずメンテナンスを施すことで、長く愛着がわく自分だけの家として馴染んでいきます。
自然素材では、汚れやキズですら「味わい」として残りやすい側面がメリットでもあります。
新築時の状態をキープしたいと思う方が多いかも知れませんが、ぜひ自然素材の場合は家族と共に成長する変化を見守っていきましょう。
エツサスでは「北陸の気候風土に最適な高性能住宅」として、一年中湿気が多い北陸にピッタリな無垢材を採用しています。
ぜひ、季節ごとに感じられる無垢材の質感などを体感しに、お近くのモデルハウスへお越しください。
▶モデルハウス | エツサス|北陸の気候風土に最適な高性能住宅|富山・石川・福井・新潟