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【家づくりの基礎知識】平屋は耐震性が高い?その真相と平屋でも注意すべきポイントを解説

昨今、北陸エリアでも地震の脅威が高まっています。

そして、能登半島地震が起きる前から平屋ブームが続いている昨今ではありますが、実は平屋と地震は相関性があります。

今回は、そんな平屋が地震に強い理由、平屋ならではのメリットをわかりやすくお伝えしていきます。

それでは、まず今回の記事の要点から見ていきましょう。

・物理の法則として、高さが低いと横揺れからかかるエネルギーが少なくなる

・平屋でも倒壊しないわけではなく、耐震等級や計算方法が平屋でも大事

・建築基準法でも、平屋の場合は2階建てや3階建てに比べて、最低限必要とする壁の量が少なくて済む

・地震で家が倒壊するとき、多くの住宅が2階の重さに耐えきれなくって1階が崩壊するため、2階がない平屋は有利

・平屋は土地の大きさを確保しないといけないこともあるため、子供部屋のみ2階に配置するプランが人気

<1>平屋は地震のエネルギーを受けにくい

作成:エツサス

まず耐震を考える前に、地震で建物が受ける物理の法則から考えていきましょう。

家が建っているとき、単純に高さが高い方が地震で受けるエネルギーは大きくなります。

つまり、平屋より2階建て、さらに3階建ての方が地震で建物にかかるエネルギーは大きくなります。

その地震を受けた時の建物の揺れの動きを、角度で表すことがあります。

(専門用語では「層間変形角」と言います。)

この角度から考えても、建物の高さが高くなればなるほど、2階建ての方が変形量の方が大きくなります。

すなわち、同じ条件で地震のエネルギーを受けると、平屋より2階の方が大きく揺さぶられる可能性が高い、と言えます。

<1-1>高層マンションと住宅は事情が違う

出典:日本経済新聞

高層マンションや高層ビルで、「上層階の方が揺れやすい」と聞いたことがある方もいらっしゃるでしょう。

正確には地震の周期などが関係しているので、一概にすべてがそうなるとは限らないものの、建物は高さが高いほど地震のエネルギーで揺れ幅が大きくなります。

ただ、高い建物=危険、というわけでもなく、構造の安定性や振動特性などを考慮した耐震設計がされていれば安心感は高いです。

<1-2>平屋だからと言って倒壊しないわけではない

ただし平屋だからと言って、地震で倒壊しないわけではありません

熊本地震でも古い平屋が倒壊している例もあり、単純に平屋だから大丈夫というわけではない点がまずは注意点です。

倒壊しないために、平屋でも注意すべき耐震上のポイントは2つです。

1つが耐震性を表す耐震等級は、最高ランクである等級3が平屋でも必須事項です。

平屋なら耐震等級3もいらない、という「感覚」や「勘」に惑わされず、基本に忠実に等級3を取るような設計をすることで、家族の安心につながります。

2つ目は、その耐震性を算出する計算方法は平屋でも構造計算にすることです。

これ以上ない安心感をもって平屋を建てることができます。

ここの詳しい話は、こちらのコラムで紹介していますので、気になった方は合わせてご覧ください。

【家づくりの基礎知識】どの会社も耐震等級3?富山・石川・福井で地震に強い家の見極め方とは?

<1-3>平屋は壁の量が少なくて済む

作成:エツサス

上図は建築基準法で定められている、必要な壁の量になります。

平屋で必要とされる壁の量が11に対し、2階建ての場合はその3倍である33が必要とされています。

このように数字上で見ても、平屋は2階建てや3階建てに比べて、最低限必要とする壁の量が少なくて済みます。

壁の量が少なくて済むということを言い換えれば、元々地震で受けるエネルギーが少ない、となるわけです。

すなわち、わざわざ壁の量を増やしたりすることなく、耐震等級3を確保した上で開放的な間取りを設計しやすい、と言えるわけです。

平屋は間取りの自由度も高いと言われますが、間取り設計と耐震性を両立しやすい点も魅力であり、人気が出ることも理解できますね。

<2>地震での倒壊は2階建ての1階部分が崩壊する

作成:エツサス

ここで、地震で一番怖い家の倒壊についてみていきましょう。

地震で家が倒壊するときは、上図のように2階の重さに耐えきれなくなって1階が崩壊することが多いです。

主な原因としては、基礎と柱の接合部、または柱と梁(1階と2階の間にある部材)の接合部が地震の揺れによって、2階の重さに耐えきれずに破断することです。

主にこのような接合部の破断によって、2階部分が1階に覆い被るように倒壊してしまいますが、平屋の場合は2階が載っていない分、1階部分にかかる重さが軽くなります。

その分、平屋は倒壊だけでなく、地震で建物にかかる負担も少なくなります。

<3>最近の流行りは1階寝室プラン

平屋は地震に強く、開放的な間取りを設計しやすいことが人気の理由でもありますが、どうしても2階建てに比べてコストが高くなりがちです。

また、土地の大きさもある程度必要なことから、「いいところどり」をした1階にLDK+寝室、2階に子供部屋だけ配置するプランが人気です。

「1階寝室プラン」や「半平屋」と様々な言い方をしますが、2階に載っている部分も最小限であることから、地震におけるリスクも少なく済みます。

なお、エツサスでは「平屋プラス」として、このようなプランも扱っています。

<3-1>1階寝室プランのメリット・デメリット

主なメリット・デメリットは以上の表のとおりです。

費用が2階建てに比べれば少し割高という側面があるものの、メリットが大きいことが人気の理由でもあります。

北陸エリアでは共働きの世帯が多いこともあり、洗濯などの家事動線を考える方も多いです。

1階寝室プランであれば、クローゼットを1階に設計しやすく、衣類の収納などにかかる移動などが少なく済みます。

耐震上のメリットだけでなく、このような生活上の機能的なメリットも大きい平屋、もしくは1階寝室プランはモデルハウスなどで体感してみるとよいでしょう。

まとめ<金沢に平屋プラスがオープン>

出典:【金沢市三口新町】街中で平屋暮らしを実現!1階寝室の家 | エツサス

さて、24年8月に石川県金沢市で1階寝室プランである平屋プラスのモデルハウスがオープンしました。

1階寝室プランの中でも、普遍的に人気のある間取りを採用しています。

キッチン奥側に寝室があり、気になりがちなリビングからの音の問題もキッチンを挟んでいることで軽減されています。

また、見どころの1つとしてはLDKが高天井になっており、16帖というコンパクトなサイズながらも、十分な広さを感じることができる点です。

LDKが16帖と聞くと、少し狭そうと思ってしまう方もいるかもしれませんが、一度体感してみるとまさに「ちょうどいい大きさ」と感じることができるでしょう。

モデルハウスで一度、体感していただくことをおすすめします。

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