家を購入するとき、誰しも気になるのは費用です。
建てる時・購入する時に総予算をいくらまでにするか?などは全員が気にするポイントですが、住宅は住んでからのコスト・費用も考えたほうがよいです。
今回は、住んでから掛かるコスト(以下ランニングコスト)をできるだけ安く抑えるためのコツをお伝えしていきます。
安物買いの銭失いにならないように、今回の記事を参考にして賢い家づくりをしてみましょう。
それでは、今回の記事の要点からお伝えします。
・住宅で掛かるランニングコストで大きなモノは、光熱費・メンテナンス費用の2つ
・年間でかかる光熱費の中で、高い割合を占める要素は空調と給湯になっており、この2つを効率の良い省エネな設備を導入するとよい
・北陸でも、太陽光発電は導入した方が将来的にトクになる
・一般的にメンテナンス面でランニングコストを抑える観点で注意すべきポイントは、外壁や屋根の耐久性
・大きな地震のリスクまで考えて、災害時の補修を最小限するという点で「地盤」や「建物の耐震が高いこと」も、結果的にランニングコストを抑えることつながる
<1> 住宅でかかるランニングコストは光熱費とメンテナンス費
新築に住み始めてから掛かる一般的なランニングコストは、光熱費とメンテナンス費の2つになります。
賃貸から持ち家になると、固定資産税という今までになかった税金という側面もありますが、今回は住宅の仕様で抑えることができるランニングコストに焦点を充てて解説していきます。
<2>光熱費を抑えるためのポイント
住宅のランニングコストの中でもっとも掛かるものは「光熱費」です。
光熱費は当たり前にかかるもの、と思っている方が多いですが、実は住宅の性能によって変わってきます。
毎月支払うものであるがゆえに「塵も積もれば山となる」で、ちょっとの差が大きな差になっていきます。
<2-1>冷暖房と給湯の対策が大事
家電製品などを除き、生活をする上で必要な設備機器で光熱費を抑えようと考えると、断熱性能と、各設備機器の省エネ性が大事です。
断熱性能は、いわゆる「住宅の保温性」と言い換えることができますが、断熱性能がよくなると冷暖房の効きが良くなり、必要以上にエネルギーを使わなくてもよくなります。
上図では、年間で使うエネルギーの中で、暖房の占める割合が大きいことを示しています。
断熱性能を上げることで暖房を中心として省エネになり、それが光熱費の削減につながります。
また、設計上の計算では実は断熱性能を上げるよりも、省エネ効率の高い冷暖房機器や給湯機器を使う方が、使うエネルギー量を減らすことができます。
そのため、断熱性能・設備機器をバランスよく設計することが大事で、ランニングコストだけでなくイニシャルコスト(初期費用)も賢く抑えることができます。
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<2-2>断熱性能による光熱費の圧縮額
出典:YKKAP
断熱性能の向上によって抑えることができる光熱費は、冷暖房にかかる部分のみです。
その具体的な効果は、上図のようになっています。
ETUSUSは標準仕様で断熱等級6になっており、一般的な住宅(現在の省エネ基準)に比べて、年間で約3.4万円の節約につながります。(富山と同じ5地域での試算)
一方、断熱等級の最上級・等級7にしても、年間での光熱費の削減額は約4,000円下がるだけです。
勿論、等級7にすることで室内温度・快適性への効果なども上がりますが、光熱費の削減額だけで見ると効果はかなり少ないです。
<3> メンテナンス費用を抑えるためのポイント
つづいて、ランニングコストの2つ目となるメンテナンス費用について見ていきましょう。
どんな家でも住んでいれば老朽化してきて、適切なメンテナンスが建物を長持ちさせるためのコツです。
しかし、ランニングコストはあまり掛けずに過ごしたいものです。
ここでは、もっとも掛かるメンテナンスである外壁・屋根について解説していきます。
<3-1>耐久性の高い素材を使うことで、メンテナンス周期を伸ばす
外壁や屋根は、どんな家でも定期的にメンテナンスが必須です。
年中、紫外線にさらされており劣化が激しいこと、そして雨漏りは住宅に大きなダメージを及ぼすため、しっかりメンテナンスをしないといけません。
メンテナンスでは表面の塗り替え、場合によっては壁の張り替えになってきます。
一般的には10~15年程度での塗り替えが必要ですが、高耐久な素材や種類を使うことでその周期を20年、30年に伸ばすことができます。
新築する時に仮に100万円高くても、メンテナンス周期を伸ばすことで、将来的にかかるメンテナンス費用を抑えることができ、結果的に安い買い物になります。
<3-2>高耐久な素材の一例
ランニングコストとしてのメンテナンスが掛かりにくい外壁材・屋根材は下記に一例を示しています。
外壁の中では、ガルバリウム鋼板や高耐久なサイディング外壁がおすすめになります。
一部のハウスメーカーなどでタイル外壁を採用している会社もありますが、素材そのものは高耐久になっていますが、重いため耐震設計上は不利になる点が注意点です。
屋根材については、一般的なものではガルバリウム鋼板が耐久性などの観点からもおすすめの素材です。
瓦屋根は、瓦自体の耐久性はかなり高いものの、台風によるズレなどで定期的なメンテナンスが必要になってくるため、ランニングコストの観点からは少しマイナスと言えます。
<4>地盤や耐震性に気を付けることも大事
大きな地震のリスクまで考えて、災害時の補修を最小限するという点で「地盤」や「建物の耐震が高いこと」も、結果的にランニングコストを抑えることにつながります。
耐震性が低い家の場合、建てる時ももしかしたら安く抑えられているかもしれません。
しかし、大きな地震の際に半壊・倒壊してしまったら、元も子もありません。
地震などの災害については、いつくるか分かりませんが、将来的な安心と共に、損壊によるランニングコストをかけないために、耐震性・耐久性については最高等級にしておくべきでしょう。
もちろん経済性の観点より、むしろ家族の安心・安全を目的とした性能ですが、耐震性や耐久性をしっかり設計しておくことで、結果的にランニングコストが掛かりにくい家になります。
まとめ
今回は、住宅のランニングコストがかからない(かかりにくい)家について紹介してきました。
家は建てて終わりではなく、建てて住み始めてからが本当の商品の価値になっていきます。
ETUSUSでは、標準仕様で耐久性が高い素材を使い、耐震等級3を取得しているプランをご用意しています。
建物本体に関してもコストパフォーマンスを上げる仕組みを特徴としていますが、これらも結果的にランニングコストを抑えるような仕様になっています。
ETUSUSの仕様や、ランニングコストで気になった方はお近くのモデルハウスに足を運んだり、資料請求でじっくり検討してみたりしてください。
また、ランニングコストについては別記事でも詳しく解説していますので、ご参考に合わせてご覧ください。